原稿用紙26枚目

SNSに書くほどではないことをこっそり投稿します。お気軽にご覧下さい!

チュパカブラでミリオンライブ!から心が離れかけた

ミリオンライブ!の知名度、数字

 「演者さん」も、「1人でも興味を持ってくれるように頑張って応援してるプロデューサー(ファン)」も何一つ悪くないことは最初に伝えたい。

 

 日々新しくなっていくミリシタ、様々なコラボ施策、更には今後放映されるTVアニメで興味を持ち、ミリシタの門を叩く人もそれなりにいることだろう。そういった新規勢と、これまで応援してきたプロデューサー(ファン)との溝はかなり大きなものではないだろうか。

 

ミリオンライブ!のライブ

 この話をする前に紐解かないといけないのは、ミリオンライブ!のこれまでのライブイベントではないかと考える。

恐らく存在するライブの認識の違い

 皆さんはライブ決定の度にこういう声を見かけたことはないだろうか?

  • (LTP、LTHのソロ曲)を歌って欲しい
  • (LTP、LTHのユニット曲)をちゃんとライブでやって欲しい

 これらの意見にこう感じる人もいるだろう。「昔で立ち止まってミリシタの新しい曲を勉強しないのに、古い曲の貯蓄だけで楽しもうとしているのでは?」「もう散々聞いたでしょ」

 しかし、楽曲によってはこれまでに殆ど披露されていない楽曲がいくつも存在するのである。

 もちろん、楽曲によっては先ほどの指摘も当てはまるかもしれない。ミリオンライブ!の代表として、アイドルマスター8thライブやMOIW2014などに顔を出していた演者さんもいる。かなり特殊な例だが、春日未来の1曲目「素敵なキセキ」はこれまで41回披露されているそうだ*1。一方、初めてライブに出演したのがミリオンライブ2ndだったり、3rdツアーの最終地でやっと出演がかなった演者さんもいる。そもそも、3rdツアーが37人全員出演する初めてのライブだったのである。このツアーが発表されたのがMOIW2015でDreaming!を初披露した後なのだから、その熱気は文字からも伝わるだろう。

 そして、全員出演の翌年。4th武道館公演。3日間に渡るライブの本編最後となる「君との明日を願うから」を披露したことをもってミリオンライブ!の全ての楽曲をライブ披露出来た旨がMCで語られた。今考えても1st、2ndと全員が出演していたわけではない状況でよくここまで走り切ったなと改めて感じているが、その感動と並行して、「オリジナルメンバーで披露出来ていない曲の存在」は見逃してほしくはないという想いも同時にあるのではないだろうか。オリジナルメンバーと言っても完全に揃えろという話でもなく、よく言われている話で「Fu-Wa-Du-Wa(シアター組は舞浜歩、島原エレナがメンバー)」はきちんとオリメン込みで歌唱されたことがないとかそういう話である。加えて、765AS*2を含めた楽曲が今後きちんと披露する機会が生まれることも期待されていた。

 だからこそ、4thと同年の2017年に開催されたTHE IDOLM@STER 765 MILLIONSTARS HOTCHPOTCH FESTIV@L!!(通称:ハッチポッチ)への期待は高かったし、765PRO ALLSTARSとミリオン組の相互カバー的なパートが多かったものの、未だにハッチポッチ2を求める声が大きいことは頷ける。

 このように、公式的には「4thまでにやり切った」と思っていることも、意外と積み残しがあったり、ライブ初出演が後になったアイドルのソロ曲は長い歴史の中で実は2、3回しか披露されていないものも存在したりする。

新時代の始まり。ミリオン5th

 2018年に開催された5thライブ。ミリシタと言う新しいアプリゲームもサービスを開始し、5thライブまでにM@STER SPARKLEもリリースされた。このライブの会場はさいたまスーパーアリーナ。ミリオンライブ!のパフォーマンスを初めて見たものを圧倒させたMOIW2014を思い出す人も多いだろう。新しく開始したミリシタを引っ提げ、単独でこの地に立つすごさを誰もが感じていたことだろう。ところがここで披露されたのは、新しくリリースされたM@STER SPARKLEのソロ曲、ミリシタで出つつあったMTGシリーズのユニット曲、そしてオリメン外しの過去のユニット曲*3である。ソロ曲自体は、結果的に6thライブがツアー形式であったことから、「ここで披露しておけば6thがより面白くなる」という声もあった。不満を生んだのは恐らく「オリメン外し」のユニット曲だったのではないだろうか。「ミリシタがユニットを好きに決められるゲームだから、今回のライブではオリメンを無しで歌った」と言った趣旨のMCがあったことを今も覚えている。

 例えばプラチナスターライブ編としてLTHシリーズのユニットをベースにミリシタのコミュのようにドラマが用意されており、アイドルがユニットとして活動する様子が描かれていた。その結晶であるユニット曲がオリメンを敢えて外して披露される。ここに、待ち続けているユニットに対するリスペクトはあまり感じられなかった。ライブ後に不満を述べる者に「アイドルマスター(765)はそういうゲーム。」と石を投げつけ、運営の為すこと全てにYesと言えない者は徐々にフェードアウトしていった。ある人にとってはユニット曲は自由に編成していい曲なのかもしれないが、ある人にとってはソロ曲同様なのである。

 だからこそ、2019年のバンナムフェス1stの出演者発表に、"ずっと楽しみにしていたミリオンライブ!"が居ることに誰もが驚いたことだろう。

5thライブの変化点

 5thライブは、そうしたミリシタ時代のライブの始まりと同時に、GREE版ミリオンライブ!が終了した後の最初のライブでもある。私はGREE勢ではないことは最初に断っておくが、端から見ていると、カードを貸し借りしあったり、IMCのようなラウンジ対抗イベントで共闘したり、ゲーム内外問わずプロデューサー(ファン)が親交を深め、いい意味で秘密基地のような場所だったように見受けられる。

 現在もそういう楽しみ方を続けられている者もたくさん見受けられしるし、リズムゲームになったことでミリオンライブ!に触れた者もたくさんいることだろう。ただ、GREEからミリシタの「老舗定食屋で馴染みのおじいちゃんが経営してたから通ってたけど、息子が引き継いで現代風にリノベーションしちゃったから行かなくなった」感も同様に存在しており、ライブの内容に加えて距離を置いてしまう理由が揃ってしまったのだろう。

 今まで長々と書いたお話が、ミリオン5thの終演後に知り合いから「俺、もうミリオンのライブいいわ」と言われた背景だと考えられる。

collapiyo.hatenablog.jp

ミリシタ時代のライブの方向性

 改めて考えると、新時代・ミリシタ時代のライブのあり方は、これまでの反省を踏まえたのか、単に方向性をこっちに決めたのか、ミリシタ後に登場したユニットはオリジナルメンバーでライブ披露していく方針に切り替わったようだった。その根拠として、765ASとシアター組が小ユニットで纏まることは殆どない*4ように感じる。

 ここまで振り返った時に、5thライブ以降の周年ライブを新曲披露の場に位置付けているのが非常に勿体なく感じる。7th Reburnに湧いていたのは、こういうライブが見たいという裏返しであり、「せめて1年の中で新曲披露のステージとそれに囚われないステージの2本立てならば、不満感を低減出来るのに」という願望はいつも胸に秘めている。

 コロナ禍であれこれ歯車が狂ってしまった感も否めないが、ミリシタ開始後は周年イベント1本とミリシタ感謝祭(招待制)が行われることが多い。周年ライブの方では新曲が中心で、狭き門のミリシタ感謝祭の方でEmergence Vibe(島原エレナ、星井美希*5を披露したり、BNF1stでやっているとはいえ深層マーメイド(伊吹翼、我那覇響*6を披露したりと私は不満感が多少残っている。ライブイベントの認識のすれ違いについては一旦以上とする。

悪い方向へ加速した内輪ノリ。ミリオンライブ!の魅力とは

最初に

 ミリシタの無償10連のサイレント補填失敗で結果的に価値の高いFes限石や様々なアイテムをばら撒くとか、MTWとか、誤植が多いのみならず演者さんに苦言を呈されるとか、ちゃんとしてくれよって思ってしまうことも多い。これは感情論になりかねないのでここでは回避したい。

チュパカブラ

 今回、演者さんからそう言った声が上がり、Twitterのタイムラインをざわつかせている。その中でちらほら見るのが「チュパカブラとか身内のノリを擦りすぎているせいか?」という意見。申し訳ないが、その通りです。ミリオンライブ!と距離を置いて話題にすらしなくなった人は数年前から気づいているように感じる。

 良くも悪くも話題に上がる「チュパカブラ」。ミリシタのエイプリルフールのイベントが初出だっただろうか。マスコットキャラ的な存在で、時々ゲームに登場していた。そしてこんな楽曲が生まれる。それが、「Do the IDOL!! ~断崖絶壁チュパカブラ」。

 この曲は、ミリオンライブにこれまで触れていない人でも一度は耳にした楽曲であろう。そういう意味では、一定の宣伝効果を生んでいることは否定出来ない。ただ、ファン心理として、この企画には不信感と不満感が残った。

この曲が誕生した経緯はこうである。

  1. ミリシタ感謝祭2019~2020と言う、例年開催されている当選者招待制&同時配信のイベントが開催された。
  2. 感謝祭内で行われた楽曲制作をプロデュースする企画で、「765プロライブ劇場の宣伝ソング」をテーマに、配信視聴者が4択の選択肢を順に投票し、選ばれた選択肢をもって楽曲制作をするもの。
  3. 途中から不真面目な選択肢が増えてゆき、最終的には「ねこ、宇宙人、チュパカブラ、赤ちゃん」という4択のいずれかになりきって歌うという選択肢であった。
  4. プロデューサー(ファン)サイドの悪ふざけと言うよりは、「そもそもまともな選択肢が存在していない」状況だった。

 皆さんはこの時どう感じたであろうか。ミリオンライブの良さは王道アイドル作品、いい方向へ尖った楽曲、コンテンツとプロデューサー(ファン)との二人三脚感・・・他にも色んなアピールポイントがあろうか。「ミリオンライブ、シアターを宣伝する曲」として真面目に考えていたところに飛び込んできたこれらの選択肢…。少なくとも私は絶望した。

 ファン側の悪ノリを公式化した運営が悪いのはもちろんだ。ただ、「シアターを宣伝する曲」を真面目に実現するすべがなかったことに対して、演者さんはラジオや生配信で悪気もなく「プロデューサーが(悪ふざけで)作った曲」と笑う。為すすべがなかったとは言え、情けない気持ちになる。せめて「ミリオンライブ!らしい一曲」というお題だったら、受け取り方は幾分か違っていたのかもしれない。

 思えばこれまで、「黒井社長を海に投げ込む(ミルキーウェイ プラチナスターライブ編)」や「アイドルなのにマグロ漁船に乗り込む(みんなで年越し!生っすか!?Revolution×50)」、そして謎の小籠ptなどなど、これらをミリオンライブ!の面白さ、魅力として挙げるプロデューサー(ファン)も多かった。これらには、「普段はちゃんとしているのに」と言う枕詞が省略されていると私は考えている。

 50人、52人いるアイドルにちゃんとストーリーがあって、ソロ曲も良いものを持っていて、時にはユニットを組んで協力したりぶつかったりしながらも個人個人が成長していく熱い作品、"なのに"たまにマグロ漁船に乗るとか、黒井社長を海に投げ込む選択肢があるとか、そういう面白さをみんなは伝えたかったのではないか。

 それを運営が、「とち狂ったところがミリオンライブの魅力」と切り取り、それを前面に押し出すことでみんなが喜ぶと勘違いしてしまった。その結果がこの「Do the IDOL!! ~断崖絶壁チュパカブラ」だったのではないか。ここで言いたいことは、「チュパカブラからミリシタに入った人がいるかどうか」ではない。楽曲制作企画に絶望したということだ。

 ミリオンライブ!運営は未だにこれを面白いと思って擦っている。本質的に何が魅力で何がダメだったかを見抜けていないようにすら感じて悲しい気持ちになる。ミリオンライブ!運営がこうして舵取りを迷っている間に、演者さんから「知名度・数字」の話をさせ、普段応援しているプロデューサー(ファン)にミリオンライブの良さをTwitterで発信せざるを得ない状況を作ってしまうこの状況は如何か。

10thライブツアーに向けて

 ミリオン10th SSA公演は、様々な要素から1st~4th時代の楽曲を中心にセットリストが構成されることが期待されています。最近舵の取り方を迷っている運営もここは流石に踏み外してこないと祈っています。そして、5年前にSSAで見たかった景色がそこで繰り広げられることを切に願っています。

 私の回りを眺めているだけでも、久しぶりに足を運んでくれる人も多そうなので、ここであえてSSAでは披露されないミリオンライブ!の最新ソロ曲(M@STER SPARKLE 2)を紹介します。

 

1.パーフェクトゲーム/永吉昴 (斉藤佑圭)

→ミリオン6th福岡Day2でツアー最後のソロを担った永吉昴、「ミリオンの一番後ろを守るのは永吉昴。その後ろにプロデューサーがいてくれて背中を押してくれた」というMCを経て、TC01のリリイベで語られたという「TCで選ばれたことを経て昴が更に自信を持てるようになった」という話など、そんな昴の強さを表した1曲です。9thではスタンドマイクから始まる印象的な演出でした。

2.グローインミュージック!/矢吹可奈 (木戸衣吹)

→まず、作編曲が山口朗彦です。歌うこと、音楽が大好きなことがこの曲を聞くだけで伝わる矢吹可奈そのものみたいな一曲です。強いて言うなら、矢吹可奈の特技がアイドルとして歌う音楽に変化する工程を示したかのような楽しい楽曲です。9thライブではまだコールが解禁されていませんでしたが、絶対にコール映えする楽曲なので次の披露をお楽しみに。

3.Cross the future/最上静香 (田所あずさ)

→最上静香の覚悟の一曲。「どんな運命も未来も変えてしまおう」という歌詞の通り、夢に向かって突き進む力強さを感じますし、この曲でキーとなっている「次のステージを目指して」がソロ2曲目「Catch my dream」の「扉を開けて 次のステージへ」を彷彿とさせます。さらに、恐らくCross the futureではCMDの"扉を開けて"を受けて「扉の向こう側へ」となっているのも非常に熱いです。なにより、9th武道館でこの一曲を歌ったことの尊さと言ったらありません。古のミリオンライブ!楽曲が好きな人に是非手に取って欲しい一曲です。

 

ミリシタ時代、特にMTW以降は減っていたミリオンライブ!らしいかっこよくもキャラクターに寄り添った楽曲がM@STER SPARKLE 2に存分につまっています。サブスクで手に取りやすいので色んな曲を聞いてもらえたらと思います。ミリオンの良さってこの辺りだと私は思います。10th SSAでお会いしましょう。以上です。

*1:アイドルマスター楽曲メモを2023年2月参照

*2:765PRO ALLSTARSのことを便宜上こう表記する

*3:灼熱少女は例外とする

*4:THE@TER CHALLENGE、MILLION THE@TER VARIETY、MILLION THE@TER SEASON LOVERS HEARTなど混合が0という訳ではない

*5:ミリシタ感謝祭 2021〜2022

*6:ミリシタ感謝祭 2019〜2020で披露