原稿用紙26枚目

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デレ10thファイナルの感想④「シンデレラガールズの本質楽曲」

こんにちは。演者さんもまだ気持ちが現地から帰ってこないのでまだ語ってもいいで有名なデレ10thファイナル公演ですが、今日は「これぞシンデレラガールズ」という楽曲を軸に書いていきたいと思います。

シンデレラガールズらしい、無くてはならない曲」というと人それぞれ思い浮かべる曲に多少の違いはあれど「GOIN'!!!」、「ガールズ・イン・ザ・フロンティア」、「always」、そして「お願い!シンデレラ」辺りを挙げる人はそれなりに多いのではないでしょうか?

 

 

 

今回の2日間で特に印象に残ったシーン

ただの深読みです。

お願い!シンデレラに始まり、お願い!シンデレラに終わる

 今回のライブは2日間で50曲ずつ合計100曲を被りなしで披露するライブでした。そうすると生まれてしまうのが、「お願い!シンデレラ」を披露しない公演です。3rdまでは開幕とラスト1曲、それからはラストを飾るド定番曲としてライブを支えてきました。今回のファイナル公演2Daysではお祭りの始まりを告げるかのごとく大橋彩香さんによってアカペラで冒頭の一節が披露されました。これが天才すぎるなと思いました。本来セットリストに入っていなかった初日にきちんと披露したことに加え、この日はこれまでのライブを振り返るライブでしたが、それがセットリスト1曲目のミツボシにもつながります。セットリスト0曲目がお願い!シンデレラだったと言っても過言ではありません。

 それと、最終日にお願い!シンデレラを披露する際にMy Best Cinderella Songsの第10位であることが発表されましたが何という引きの良さ!これもシンデレラらしくていいなと思いました。身内内で順位操作では?という声もありましたが、それならYes! Party Time!!が5位以内に入っているだろということで否定しておきました(何情報)

 お願い!シンデレラと言うとデレ4th神戸で横の席に来た人がすごく話しかけてくる人で、「デレステから入ってたまたま神戸に当たって」みたいに言うんですけど最終的には「お願い!シンデレラのコールだけは完璧に覚えてきました!」って言ってくれて、まあライブが始まってもその曲はやらないんですがアンコール前最後の1曲が終わるとその人が「今日はお願い!シンデレラやらないんですね・・・」ってすごく落ち込んでいてでも多分来るんだよなぁと思いながらアンコールを見ているとやっぱり披露されて、すごく嬉しそうにしていたのを思い出します。(何情報2)あの人、あれ以来デレのライブに足を運んでくれているんですかね。

私色ギフト「Where does this road lead to?」

 デレアニコーナーのMy Best Cinderella Songsで「第30位」と表示されて何故かこの曲だと確信しました。今回のランキングはやり方の問題で結果には何の疑問もないのですが、一部には直近のライブで披露されたから数限りある投票枠で「AかBなら最近ライブで見たA!」って感じで投票されてそうな曲も多いように感じました。でも、第30位は最近ライブで披露されてないから票は集中しなかったけどみんなが好きな曲という本当の意味でのMy Best Cinderella Songsが来ると一瞬で理解したからです。来ましたね。デレ10thファイナルのセトリは全てが伝説の1ページとして残ると確信していたのでシンデレラの本質であるこの名曲であるこの曲がセトリに入っていて本当に嬉しかったです。

 この曲ってめっちゃいい歌詞なんですよ。知ってる人も改めて歌詞を見ながら再生してください。人生の応援歌にも思えるし、シンデレラガールズというコンテンツの中でプロデューサーという立ち位置でアイドルたちを応援してる人には辛いことも受け止めて背中を押してくれる一曲じゃないかなと思います。シンデレラガールズはこうあるべきだなと言い表してくれる、そんな楽曲だと思います。

 私色ギフトと言うとデレアニ17話なんですが、ここで外せないのがデレ6thの「わたぐも」です。わたぐも自体恐らく17話を受けているだろうなって話もありますが、6thで披露された際いはアウトロで黒沢ともよさんが「みりあね、お姉ちゃんになったよ」ってセリフを呟くわけなんですよ。ちょうどその時の座席が黒沢ともよさんの背中だけが見える位置だったので非常に印象的な光景でめっちゃ感動したのですが、その6thが開催された地がなんとここ西武ドームなんですよ。自分が感動したライブのワンシーンと重なってここで私色ギフトを聞くことが出来て本当に良かったです。あと莉嘉のぬいぐるみも良かったですよね。私はユニットの中でも歌唱メンバーのための曲はオリメンがベストだと思ってはいますが、何でも常にオリメンでやれと無茶苦茶言ってるわけではないんですよね。こういう風にして欲しいと思っているだけです。素晴らしいステージでした。

GOIN'!!!~ガルフロ~S(mile)ING!

GOIN'!!!

 異常楽曲生バンコーナーM@GICAL WONDER BLOCKはどれもいいのですが、やっぱり終盤のこの流れは美しいと思いました。「いいライブはセトリを自然と暗記できるもの」という自分の中での定義があるのですが、この3曲はMOIW2015のmy songから始まる流れと方向性は違うけど皆さんの記憶に残ったまとまりではないかと思います。

 GOIN'!!!はデレアニ1stシーズンの最後を締めくくる1曲で、これまでのシンデレラガールズのライブシーンでも大切に披露されて来ました。そんな曲を346プロによるアニメコーナー内ではなく、ファイナル公演の終盤に配置していたのがまず徹底してて良いなと思いました。だってアニメの枠でやるとこのメンバーで歌えませんしね。さらにモニターにアニメ本編のダイジェストが流れています。アニメの思い出にひたりながら曲を鑑賞することが出来るわけです。放送の時系列でダイジェストが流れ、一番曲が盛り上がるCメロ~大サビでみんなが涙したであろう24話のS(mile)ING!も流れています。「ああ、ここからまだ歌っていない卯月のソロ曲に繋ぐんだ」と浅い私は考えました。

GOIN'!!!とガルフロ

 その後の曲はまさかのMy Best Cinderella Songs第1位のガールズ・イン・ザ・フロンティア!まず生バンのイントロに心は京セラドームに還りました。それはイントロの数秒の話で福原綾香さんからこんな曲振りが。

「みんなの思い。受け取ったよ。新たな一歩を踏み出す歌。ガールズ・イン・ザ・フロンティア!」

─みんなの思い受け取った。そうなんです。GOIN'!!!を歌ったのはアニメのメンバーではなく比較的新しいメンバーたちなのです。アニメの頃にまだCVやキャラクターそのものがいなかった子たちだけで歌っていたのです。しかもシンデレラのアニメの最後にシンデレラプロジェクト2期生について」という資料が写ったことを覚えている方もいらっしゃるかと思いますが、シンデレラプロジェクト1期生は14人でした。"今回の新しいメンバーで歌ったGOIN'!!!も14人でした!実際に描かれるかどうかは一旦置いておいて、アニメの最後にチラ見せしたアニメ シンデレラガールズの続きの物語がそこにあったという見方も出来ます。これは偶然とは言わせません。

 今のはオタク特有の深読みですが、これまでシンデレラガールズの勢いを支えてきたものの中でもTVアニメとデレステが大きかったと思います。特にTVアニメは人々がこのコンテンツを知るきっかけとして、シンデレラプロジェクトに選ばれたキャラクターと声優さんによってずっと支えられてきたと私は思っています。その時そばにあったものはアニメの展開で登場した魅力的な楽曲たちだったのではないでしょうか。この日のアニメの曲は当時のメンバーによるStar!!から始まり、「346プロ」として当時声がついた子たちも含めて一緒に歌った夢色ハーモニー、そして新しいメンバーで終盤に披露したGOIN'!!!へ。ずっとバトンを繋いでいったように思えました。

 そしてガルフロです。初期からシンデレラガールズを支えたメンバーとその後に仲間になった子も含めて披露する「新たな一方を踏み出す歌」なんです。途中の歌詞にある「守るべきは過去じゃない Stay at the frontier!」なのです。fronteierって単に境界じゃなくて「開拓済みと未開拓の境、開拓の最前線」みたいな意味合いが強いそうです。ですから、新しいメンバーのGOIN'!!!を受けて福原綾香さんをはじめとしてこれまでシンデレラの最前線を開拓者として進み続けた人たちが中心に歌うガルフロの強さと重さすごくないですか?こんなにシンデレラガールズの10年間とこれからを示せる美しいセットリストがありますか?だからGOIN'!!!の後にアニメの泣き曲としてのS(mile)ING!じゃなかったのが実は大正解なんです。アーカイブ映像の話もすると「だから拓け!」で髪を払って炎柱の間を通り抜ける構図がめっちゃいいので見てください。

ガルフロからのS(mile)ING!

 この2曲の流れでももう「助けてくれ」なんですが、キーボードソロから通常イントロに繋いで披露されたのがS(mile)ING!でした。これまでは効果音とともに曲が始まる前に表示されていたMy Best Cinderella Songsの順位もこの時ばかりは無音で、イントロの陰から見守っているようでめっちゃ良かったです。そして大橋彩香さんによる「島村卯月、頑張ります!」。流石にライン越えてるでしょ…(外国人にありがちな最大限の褒め言葉)アニメの流れも感じさせつつもきちんと「アイドルマスターシンデレラガールズの1アイドル、島村卯月」として素材の味だけで勝負している感じがすごく惹かれました。

 思えばこのライブでソロ曲を1人でフルコーラスで披露したのはミツボシ☆☆★、あらかねの器、Never say never、こいかぜ、Twilight SkyとこのS(mile)ING!だけです。このラインナップで最後のソロ曲を担うのが島村卯月ってすごくないですか?もっと言うと、残念ながらまだソロが無い子も多いですが、190人の中で選ばれた数人だけがこの重要な公演でソロ曲を披露するという任務を背負っていたのです。その中で最後が島村卯月というわけです。人数が多いのだけど、190人それぞれにどこか光るところがあり、個性まみれのこのコンテンツで最後に構えているのが一見ビジュアルは普通の女の子で、でも「一見普通」の中には人を引きつける笑顔を持っていて、真っ直ぐで、頑張り屋で、そんな努力の結晶とも言える魅力の数々にみんなが共感したから第5回シンデレラガールに輝いたと思っています。そう言えばS(mile)ING!って不思議な文字で、最初は「なんでこんな括弧で囲われているのだろう」と思った方も多いと思いますが、リスアニ!Vol.11.1「アイドルマスター」音楽大全永久保存版3に作詞者の八城雄太さんのコメントにこうあります。アイマス博士ならみんな知ってると思いますが改めて。

努力を重ねてきた道のり(mile)があったからこそ、笑って(smile)で歌える(sing)今がある、という意味を込めました[原文まま]

10thライブのセトリ以前に、名刺的なCDとして発売されていたシンデレラマスターの1枚にこんな素晴らしい楽曲が収められていることがまず素敵で「これぞシンデレラガールズだな」と思うのですが、この終盤ブロックの締めくくりに置くことが出来るソロ曲はレジェンド級でみんなが待望だったこいかぜでもなく、GOIN'!!!からアニメの流れを受けて披露する「S(mile)ING!」でもなく、ガルフロでこれからのシンデレラガールズの姿勢を見せつつ披露される素材の味のS(mile)ING!なんだなと感じ取りました。生バンもこの時だけは名脇役で、大橋彩香さんが一人で中央に立ちながら、観客がただピンク色のライトを持って応援するステージがただただ印象的なワンシーンでした。ここまでの流れは何年か先のデレのライブ後の感想会で泥酔した後に「2022年のデレ10thの終盤はですねぇ!」って何回も大声になりたいパートだなと思いました。

クライマックス

 S(mile)ING!後の余韻もつかの間、壮大なイントロが聞こえてきました。「あ、ついにこの曲が」。歴代シンデレラガールが歌うココカラミライヘ!だと確信しました。この時はもうメンバーがどうなるかなんて何も考えてなくて、ただココカラミライヘ!が来たなぁとしか思いませんでした。光が当たるまでにステージに並んでいく演者さんたち。数えた訳ではありませんが「こんなにいたっけ?」と感覚的に思いました。曲が始まったときにふと横の歌唱キャラクターが映し出されるモニターを見ると「え、とときん???」と心の中で思ってさらに演者さんを映し出すモニターを見るとそこには原田ひとみさんがいました。あの時の衝撃と言ったら過去に経験したことがありません。後で知り合いに言われて確かにと思いましたが、これまでMCパートで十時愛梨が出ていなかったですね。そういう目でライブを見ていなかったので本当に驚きました。生バン、それもこの曲の作曲者である滝澤俊輔さんがバンマスを勤めるシンデレラバンドが演奏する中で歴代8人が揃って歌うステージがこんなに凄いものかと圧倒されました。この曲、もう次は全員揃うとき以外やって欲しくないぐらい感動しました。

 このステージを見て、後でM・A・Oさんが出演した10th幕張Day1のことを考えましたね。幕張1日目がどんなにすごいものだったか。10周年を迎える前日に普通に演者としている。だけどその年の1位に輝いた第10回シンデレラガールでもある特別な出演者としてきっと運営が調整してくれたのだろうし、M・A・Oさんサイドも出ようと決断してくれたんじゃないかと思いました。あの公演がもし開催出来なかったら、デレ10thファイナルに綺麗につながらなかったのではないかとすら思います。あくまでオタクの勝手な想像ですが。

真のクライマックス─always─

 ここまで近年のシンデレラガールズでは考えられないぐらい丁寧にこれまでの10年間の歴史とこれからの1歩を見せてきましたが、2日間50曲ずつ披露された99曲目がalwaysです。とんでもないライブだなと戦慄すら覚えました。alwaysと言えばデレ6thナゴドDay2を思い出す方も多いと思います。あの時に「総選挙の曲だけど1人1人に刺さる曲だから全員に歌って欲しいな」と感じたことを思い出します。その曲をこの日出演された58人全員がステージに並んで歌うという。しかも真ん中から外に向けて声が付いた順番に並んでるそうじゃないですか?走馬灯というか死ぬときに見る前のお花畑というか。この曲を自分の担当が歌っている良さももちろんありながら、デレ10thファイナルのおねシン前の1曲にこの曲を持ってきた意味が本当に大きいなと思って泣きましたね。

 曲終盤にはモニター全てを使ってにいい顔したアイドルたち順番に全員分を表示していくじゃないですか?とんでもない演出をしてくるなと涙が止まりませんでした。この10周年のステージに全員招き入れてalwaysを披露したことがでっかすぎて。この演出に感動出来る気持ちがまだ残っていて本当によかったしシンデレラガールズを疑いながらも追い続けてきて本当に良かったなと今でも思います。

 自分はガルフロ、こいかぜ、LSAに投票した記憶がありますが、この曲に投票してくれたみなさん、本当にありがとうございました!

④のあとがき

 今回はライブの中でも印象的だった楽曲を中心に書いて行きました。4つ目にしてこれが言いたかったんだよってことを文字に残すことが出来てよかったなぁと思います。あとは思いついたらブログにするかもしれませんが、大きなものは一旦ここまでのつもりです。読んでくれた皆さんありがとうございました。

 

なちゅらるP (@clnct) | Twitter