原稿用紙26枚目

SNSに書くほどではないことをこっそり投稿します。お気軽にご覧下さい!

ラブライブ!スーパースター!!のお陰で人生で初めてフラスタの絵に挑戦しました

こちらのフラスタのイラストを描かせていただきました

 

フラスタってなんなんだぜ?
どういうモンを出すもんなんだい

 

始まりは、後の主催者のそんな一言。聞いてみると、今度は3rdツアーではラブライブ!スーパースター!!現場として初めて祝花の受け入れが可能になるとのこと。

 

普段私が生息しているアイマス現場では、ライブの楽しみの一つと言っても過言ではないほど目玉行事で、私自身も何度か有志の企画に参加したことがあります。「こんな感じで開催のお祝いや出演のお祝いにスタンド花を送るものだよ」と過去のライブで撮ったフラスタの写真を送りながら説明しました。

 

思えば先日、どこかで読んだLiella!のファンのブログに"文化の再構築が面白い"という話があって、「あ、それどこかで言おうと思ってたのにやられた…」と頭を抱えてしまいました。どういうことかと言うと、コロナ禍でスタートを切ったLiella!現場は、他のようにコロナ禍で出来なくなったものを取り戻すのではなく、"ファンがこれからどんどん新しいことに挑戦する面白さ"があるということです。その一つが3rdのフラスタの解禁だったと思いますし、最初に貼り付けた主催の1人の何気ない疑問に色濃く表れていたと思います。今回は人生で初めてフラスタのイラストに挑戦した記録を感想も交えながら順番に書いていきたいと思います。

始動

12/11に開催された3rd愛知公演の付近で相談を受けました。「大阪公演でフラスタ出してみたい。なこなぎ*1の2人描ける?ラジオの収録風景みたいな。」と。

私は普段趣味で絵の練習をしていますが、他人から依頼を受けて描いた経験は0。二つ返事で安請け合いして、せっかく初めてフラスタを出そうとしている想いを台無しにはしたくないし・・・。少し考えましたが、岬なこさんや青山なぎささんへ出演のお祝いの気持ちは伝えることに賛同したいと思ったし、チャンスが目の前に舞いおりてきたのだから、挑戦してみたいなとも感じました。何故ならラブライブ!スーパースター!!ってそういう作品だし、「いつだって思い立ったらその日が始まりの Day1」って日本書紀にも書かれているじゃないですか?

土日は基本的にライブに参加しているので描き進められるのは平日の夜。まあ趣味で描く絵を我慢すれば何とかなりそうかなと考えて請けることにしました。

計算

請け負った翌日、2つのことを考えました。1つは納期が決まっている以上、だらだらと時間を浪費したら自分の首を絞めること。1つは自分の描きたいものを描くのではなく、依頼者の想いを描かなければならないこと。何が言いたいかというと、タイムアップ目前にササっと描き上げて「もうこういうのでいいよね?」なんてことは絶対に出来ないということです。お互いに初心者なのですぐに、主催者さんにどこまで指定があるのか確認を取りました。

図案

そんな中で主催者さんが出してくれたのがこちらの左側の図案。完成後の行き違いを無くす意味では十分すぎるでしょう。なこなぎの2人と聞いてたけど何か2人多いな????まあその辺はもし出来なかったらごめんと保険をかけながら自分なりにラフを起こしました。進める中で、以下のことを考えました。

  • WE WILL!!の衣装を着たキャラクター2人を後ろに立たせることが出来れば画面に色が増えて見栄えが良くなる
  • 4人描くと平面的な絵に奥行きが出るし、画面が賑やかになる
  • これまで私がお客さんとして見てきたフラスタは「声優さんとキャラクター」という構図であることも多くそこに対する憧れがある

主催者のためにも、おまけに自分のためにもいいものを作りたいし、妥協はせずに嵐千砂都と葉月恋の2人も入れたラフで主催者さんに確認を取りました。主催者側からは好感触でした。いざ清書へ。

確認用とは言え、資料を十分に参照せずに描いたラフ。A3パネルで掲示されることも意識しながら全体のバランスを微調整をして清書していくため、私には非常に時間がかかる作業でした。

何度かコンビニ印刷で実物大で出力して色や線の太さを確認しました

発想

そうしていく中で、文字のデザインにぶつかりました。主催者さんのイメージとしては「例えば2ndロゴをモチーフにしたWhat a Wonderful Radio!!と言う文字に3rdロゴを入れるイメージで描いて欲しい」と言った感じでした。流石にロゴをそのまま使う訳にはいかないけど文字だけだと寂しいしなぁ~と考えながら主催者さんからヒントを貰っていると「なこなぎラジオ(What a Wonderful Radio!!)は音楽を紹介する番組だから、音楽要素を入れられないかな?」と提案がありました。

──Liella! 2ndのロゴは雲の上に5色の虹がかかって…。じゃあこの虹を五線譜に見立てて音符や記号を入れていくのはどうだろう。宛名は雲で囲って。そういえば3rd大阪公演の会場は2ndの最終地点だった大阪城ホール。それも2nd大阪は1期生5人体制の最後の単独ライブ…。5人から9人へ、新体制で挑むLiella!を5色の虹から9色の虹で表現するとどうだろうか?

この辺りの話はひらめきが連鎖して案外すぐに決まってしまったように記憶しています。簡単にイメージをラフに起こして主催者さんに提案すると「今回のお花は雲のイメージ。ぴったりだからそれでいこう!」と決まりました。

仕上

ちなみに当日までフラスタの絵を担当していることもこれらの声優さん、キャラクターを描きかけていることも誰にも言っていませんでした。何故なら「当日いきなり上げると知り合いにウケると思ったから」。それを悟られないように謎に落書きを連発してた時期が12月~1月頃にあったと思います。

匂わせないのが面白いと思っていたとは言え、過去に依頼を一度も受けたことがない人間が、他者から依頼されて制作しているイラストを自分の目のみを信じて完成まで持っていくのは良くないと考えました。だから、この人ならと信用できるし基礎知識も持っている知り合いに個別に絵を見せて意見を貰い、最終調整しました。

少し脱線をすると、頑張って描いた絵を茶化された経験がネットでもリアルでもあるので他人から意見を貰うことにすごく抵抗があるんですよね。ギターを描いたのにウクレレか?と言われたり。まあそんな人とはもう関係をなくしましたが。

ただ、自分がどんどんスキルアップしていくためには苦手なものから逃げ続けるのってよくないんですよね。今回、依頼を受けたことで自分の中で挑戦せざるを得ない場面がたくさんあってすごく刺激になりましたし、フラスタの案件貰えて本当によかったなと思っています。

完成

フラスタは出演のお祝いの気持ちが一番。人間を描くのってすごく難しくて、普段頼りがちな誇張も押さえて失礼のないように描きました。仲良く冗談言い合ってるところにキャラクターやマスコットキャラも混じって楽しそうな雰囲気で描けたかなと思います。

当日、開場時間すぐに入場して一目散にフラスタエリアに駆けていきました。"実在"。主催者さんがイラスト担当として私のID付きでフラスタ報告ツイートに通知欄を破壊する勢いで反応が集まっていて、主催者さんの想いが伝わったのだろうし、そのお手伝いがちゃんと出来たんだなと、ここまでブログに書いた苦労や色んな事が報われたような気持ちになりました。

それと、現地でフラスタを見ていた主催者さんから、「近くで知らない人がイラストを褒めてくれてるのを耳にした。本当に依頼してよかった。」みたいなことを言ってくれてですね。もう泣くでしょ。これだけ周りに賞賛された時点でもう報われたのにですね。

たまたまTwitter開いてる時に通知が入って来て本当に変な声が出かけましたね。きっと演者さんに届いているだろうなと考えるだけでも胸がいっぱいなのに、今回ちゃんと届いたことを示してくださるんですよね。なぎちゃん(泣)・・・・・・・・・・・・もう俺は何のオタクなんだよ。

総括

ラブライブ!スーパースター!!は、キャラクターと時には演者さんをも巻き込んで「私を叶える物語」「みんなで叶える物語」を軸にしたコンテンツだと思っていて、そこにファン活動も入っていけたら"もっと面白い!"と今回感じましました。もしも、他のコンテンツで依頼を受けていたら、「俺なんていいよ…」とお断りしていたと思いますが、ファンのみんなが1年生みたいな雰囲気だからこそ自分もフラスタに挑戦してみようと思えました。

 

絵の練習を始めたのが2020年4月。私のSymphonyの歌詞を借りたら、「できっこないよって思ってたことも踏みだせばほら叶うんだ」みたいな出来事でした。ラブライブ!スーパースター!!を通じ、どんどん新しいことに挑戦したり発見したりする楽しさを、過去に様々なアーティスト・コンテンツのイベントに何100回と参加したことがある私にすら新しく体験させてくれる素敵なコンテンツだなと再認識しました。

 

あと最後に!現地で褒めてる人がいたみたいなことを聞くとやっぱり嬉しいので、温かい感想コメントお待ちしております。

marshmallow-qa.com

 

ちなみに「おとなりさん」らしいです。なこ…(鳴き声)

 

またどこかでお会いしましょう。以上です。

 

なちゅらる(@clnct)

 

(参考)フラスタのイラスト周りのメモ

  • 今回は身内の延長で作っただけなので緻密に打合せが出来たが、通常おそらく絵描きさんにイラストを依頼するとここまで小まめな連絡はなされないかもしれないし、リテイクがオプションの場合もあるので要注意。事前にこの辺りは詰めておくとお互いのため。(念のため)
  • 「イラストの完成イメージ(キャラ、衣装、ポーズ指定の有無など)、納期、印刷するサイズ」などが事前に分かっていたので動きやすかった。決まっていることと決まっていないことは分かった方が動きやすい。(外注ならこれに予算も?)多分経験者に相談の上でアプローチした方がいい。

*1:岬なこさん、青山なぎささん