原稿用紙26枚目

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ひとりごと─改めて実感したライブの魅力、それと

8か月前を振り返れば

 「ひとりごと」3つ目です。そもそもこれを始めたきっかけのイベントがない!ということを軸に思ってることを書いていこうと思います。

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 令和2年2月26日、当時の総理大臣から「今後2週間、大人数が集まるイベントは中止、延期又は規模縮小の対応を」と要請があったのも遥か昔の出来事のように思えます。これが終わりの始まりになろうものとは。

 

『2週間我慢すれば、あと1か月我慢すれば、ゴールデンウィークが終われば…。』

 

そんな風に、きっと皆さんも同じようなことを考えていたのではないでしょうか。ここ最近でやっと少しずつ、手探りながら野外・室内ともにライブが再開されつつあるかな?と言う状態ですが、ここに至るまで、アーティストさんや各種運営さんは色んな挑戦をしてきました。その一つが「配信ライブ」でしょう。

 

今は出来ないイベントの代わりに

  緊急事態宣言が解除されて少しの間は、開催予定だったライブ、イベントが軒並み中止が決定済み。毎月ライブに行くような人間としては何の楽しみもない毎日が続きます。その退屈さと同時に不安な気持ちもありました。というのも、私はライブを「作品、アーティストさんの活動、元気の証明」だと思っていたからです。新曲が全然出なくても、新しいゲームが出なくても…ライブさえ開催してくれれば!元気に活動する姿をこの目で見ることが出来れば!ファンとしては「このコンテンツ、このアーティストさんたちはきっとまだまだ活動してくれるんだ」という期待を持つことが出来ます。そういう意味では、今後の予定が全く見えない状況はすごく不安でした。「このままフェードアウトしてしまったらどうしよう。まだ聞きたい曲が山ほどあるのに」と。

 そんな中で徐々に増えてきたのが「配信」という形態だったと思います。有料/無料の配信ライブ、当初予定されていなかった生放送、インスタライブ…。先ほど私が言った、「元気な姿を見せてくれる」という点で本当に嬉しかったのを今でも覚えています。無料の生放送からいくつか有料のものまで視聴してきましたが、どれも「きっと落ち着いたらライブをやってくれるのだろう。これからも頑張ろう。」という気持ちにさせてくれました。そんな感じで、"当初の"配信系イベントは闇にさす一筋の光の如く思えましたし、すごくありがたかったです。

 

今しか出来ないこと×こんな時代だからこそ=?

 さて、そんな世の中も少しずつ変わり、「会話、コール禁止」「フェイスガード着用」「前方列使用停止」「会場換気の時間を設定」…と様々な条件をもってライブを開催しているところも見受けられつつあります。残念なことに、私の応援する作品だったりアーティストの所属する事務所はまだライブはやってくれそうにありません。「アーティストやファン、スタッフの安全を守るためなんだ」と言われてしまえばそれはごもっともなことですし、それを覆してまでライブを強行して欲しいとも言っているつもりはありません。ただ、緊急事態宣言も終わり、感染拡大防止に関する知見も蓄積されつつある今、配信ライブは果たして「今しか出来ないこと」なのだろうかと、そこには少しだけ疑問を感じてしまいます。例えば「観客同士の接触時間を減らすために公演時間を普段より短くします」(チケ代は反映頼む)だったり、「コールを禁止するのでみんなが座って大人しく鑑賞できるアコースティックライブをやります」だったり、「スタッフをコンパクトにしたいからステージが簡素な設えになります」とか。そんな挑戦なら「今しか出来ない、こんな時代だから」と言えるのかもしれませんが…。

 

ライブの楽しさと配信の本音

自分の持つライブ像

 配信イベントには当然、たくさんのいいところがあります。先ほど挙げた、この社会情勢の中で「元気な姿を見れる」だったり、他には「普段の会場より多くの人にパフォーマンスを見るチャンスがある」ところや、「色んな事情で遠征してまではライブに行けない人が見れる」とか、たくさんの人がライブパフォーマンスを見れる部分を中心に良いこともあります。一方で、ライブの醍醐味である「生で聞けない」だったり、会場に集まるワクワク感が皆無だったり、参加者同士で感想を共有する場が無かったりで少し物足りないと感じているのも事実です。改めて考えると、配信は自分の求めるライブ像とは少し離れているなと感じつつあります。

振り返ってみれば・・・。

 現地ライブに参加していた頃は、ライブの発表に喜び、チケットの当落日までドキドキで過ごし、当落当日に一喜一憂、チケットが手に入れば移動手段や宿を確保していき…当日は日本全国から集まった仲間同士久々に集まって近況報告をしてみたり、ライブへの期待や下らない話をぶつけ合ったり…ライブ中は何千人、何万人が同じステージに向き合う空気感、生の音、書ききれないほどたくさんあります。ライブが終わればまた同じメンバーや違うグループと合流して晩御飯。終電間際、時には始発前まで感想を言い合って過ごしたりしていました。そして、一つのライブが終わればまた次のライブで同じ流れがあります。そうやって1年間楽しく過ごして来たんだなと今になっていかに自分の生活がライブに助けられてきたかを改めて実感しています。

配信ライブの位置づけ

 配信はそう考えるとあくまで臨時的な措置にしかなりえないと私は感じています。そして、ライブをやっているところも増えてきた今となっては、私は代替の生配信や配信ライブが正直億劫になってきました。単純に「(追うのが)しんどい」と思ってしまうこともあります。ライブなら、「遠征含めてトータルで〇万円もかかる。今回は行くか否か。次に備えてここは我慢しよう。」そんな落としどころも作れます。しかし配信は、無料から3000円程度と安価です。日中に違うことをしていても放映時間にPCにさえ向き合えば見れます。見ない理由が少なく、頻繁に行われる配信に義務感すら覚えます。その辺りにすごく疲弊しています。そんなこんなで、配信はライブの代わりにはなりきれていない上に乱発されて時間的拘束がしんどいというのが本音です。

 

最後に

 もう今の時期に「配信してくれるだけありがたい」とは考えづらいなとぼんやり思いはじめています。もしかしたらこんな訳の分からないことを考え、つらくなってるのは私だけかもしれませんが、ライブを開催して欲しいなと言う部分はきっと皆さん同じだと思います。配信ライブはどんなにいいところがあってもやっぱり配信ライブです。例えコールが出来なくてもいいからライブに行きたい。そう強く思っています。

 当然、感染状況も予断を許さない状況で、明日にもどうなるかは分かりません。リスク回避で配信という形態をとってしまうのも仕方ない部分もあるとは思います。ただ、当然かのように同じような配信を高頻度設定してこられると色々つらいので、今後は見る配信、見ない配信をきちんと区別して心地よいオタクライフを送りたいと思います。